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住職あいさつ

Greetings

​こころを見つめること

そう考えてみれば、「こころ」を、肉体や物質から独立した別個の存在のように捉えるのは正しい見方ではないように思えます。すべての人間の営みは、私たちの「こころ」が支えている、このように言うことができるのではないでしょうか。

お寺はこころのオアシス

仏教の智慧を通して

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石上 和敬(いわがみ わけい)

神谷町光明寺、住職。1963年、東京生まれ。東京大学文学部卒業。仏教学の研究・教育職として、東京大学文学部助手などを経て、現在、武蔵野大学教授を務める。

「こころの時代」という言葉をよく耳にします。人間個人を見てみれば、「こころ」に対比されるものは「身体、肉体」でありましょうか。

また、もう少し視点を変えれば、「物質文明」とか「科学」なども挙げられるでしょう。

いずれにしましても、私たちの関心が、目に見える確かなモノだけに向きすぎてしまい、しかも、それに必要以上に振り回されてしまっている、というもどかしさが、この「こころの時代」という表現を産んだのではないかと考えています。

しかし、冷静に考えてみれば、ストレスに起因する様々な症状を例に取るまでもなく、「こころ」と「身体」は切り離して考えることはできないのでしょうし、また、科学を発展させ、豊かな物質文明を生み出してきた人間たちを支えてきたのも、個々のこころであったに違いありません。

ほとけの教え、仏教の智慧を通して、私たちのこころを見つめてゆこうではありませんか。

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家康と家光を結んだ光明寺の梅

光明寺はむかしから「梅のお寺」として知られてきました。徳川家康が光明寺の梅を喜んだ故事に因み、3代将軍・家光から「梅上山」の山号を贈られたことが、そのきっかけです。江戸時代、幕府への新年寺社献上の第一番は光明寺の梅とされていたそうです。

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